機能に徹した工業部材を使いながら、 それらも重要なデザインエレメントとして取込んでいます。
建築概要
店内空間.
秋田県秋田市
鉄骨造 2階建
265.30㎡(80.25坪)
自らロードレースやトライアスロンに参加するオーナーは、10年ほど前から一般車の取扱いを止め、ロードレーサー・トライアスロンバイク・マウンテンバイクや、それらの関連商品のみを取扱っています。このような、競技指向のスポーツサイクル専門店は、秋田県では唯一、東北地方でも数店にすぎません。 そのSHOWAが、都市計画に伴う道路拡幅により、店舗の移転・解体を余儀なくされる事になり、今回新たな敷地で新築することになりました。 設計当初よりコンセプトとして掲げたのは、「自転車屋らしからぬ自転車屋」でした。 間口一杯のガラス張りのショーウインドウや大手メーカーの派手で大きな看板等の、旧態然としたイメージは全て排除し、レーシングマシンをイメージする、スピード感やメカニカル感を、エスクテリアやインテリアのデザインに取込んでいきたいと思いました。 また、様々な形状や豊富な色彩を持つマシン・パーツ・マテリアルを引立たせながら、機能的で効率的なディスプレイや、メンテナンス作業が可能なように、機能に徹した工業部材を使いながら、それらも重要なデザインエレメントとして取込んでいます。 なお、2階はオーナーとご両親が生活をされる、完全分離型の二世帯住宅になっています。
ファサード.
店内空間. 夜.
メタル素材と,天井を走るチューブ.
レジカウンターからエントランスを見返す.
電設ダクトのディスプレイ棚. エントランスまわりはコンクリート打放し.
レジカウンターとワークスペース.
子世帯リビング. 朝.
ワークスペース。
トイレ.
オープン後の店内.
数年にわたるプロジェクトにお付合いいただきまして、ありがとうございました。 以前の店舗に比べると、売場スペース、ストックスペースとも格段に広くなり、作業もしやすく、効率もいいです。 加藤さんのお考えの通り、大きな看板などはありませんが、お店の建物そのものが看板となっているようです。 遠くからのお客様も増え、お店での滞在時間も長くなっています。 住宅は朝日が入る明るい設計で母も先日亡くなった父も「前の家にはよく住んでいたな。」というぐらい快適です。