分離発注による昭和モダニズムの家
建築概要
南東面ファサード.
秋田県秋田市
木造 2階建
夫婦+子供2人
165.44㎡(50.05坪)
南側・東側と2面に前面道路を持つ角地であり、将来都市計画道路が予定される都市計画法第53条申請の必要な敷地でした。 住宅の構造や地盤補強にも制約があり、建ぺい率を一杯に使った木造2階建てで計画することになりました。 敷地周辺には、取りたてて住宅内に取り込むべき要素も無く、建物と道路の距離も極めて近いこともあり、東側に囲われたコートを設け、そこにリビングを開放することにしました。 さらに南東面には、住宅としては大きな面をもつガラスブロックの開口を儲け、スチールの螺旋階段と合わせ、この住宅の大きなデザイン要素としています。 玄関奥の倉庫や納戸、リビングの壁面全面の家具などの収納スペースも充実させ、さらに子供室のロフトなども合わせ、限られた面積をフルに活用しています。 白を基調としたスクウェアなファサードとし、ガラスブロックや螺旋階段など、どことなく懐かしいデザインエレメンツを取り入れ、子供の頃に見たモダンな建築・昭和モダニズムを彷彿とさせます。 なお、この住宅は当社の工事分離発注による3番目の作品であり、外部・内部の塗壁や既製品によらない多くの現場でのアジャスト等、苦労は多かったが、分離発注がデザイン上の制約にならないことを確認できました。
南面ファサード.
東面ファサード.
コート前の吹き抜け.
コートとフルオープンタイプのサッシ.
インテリア. リビングよりコート方向を見る.
リビング.
キッチン方向を見返す.
キッチン.
吹き抜け上部のフリースペース.
子供室のロフトスペース.
長い間本当にお世話になりました。 とうとう冬本番到来と言った感じになってきましたが快適に過ごしています。 今までの住環境を思えば、快適すぎてコワいくらいです(笑)。 立地条件や限られた予算の中で、私の脳内イメージ(笑)を具現化していただいたことに、まずは心より感謝申し上げます。 子供の頃から工作やプラモデルを作るのが好きでした。 凝り出すと他の事に支障が出るほうなので、大人になってからは触らないようにして来ました。今回、加藤さんと共に家造りをして、その頃の楽しさや夢中になった事を思い出したような気がします。 打ち合わせる度に大きく、あるいは少しづつ形が変わって行く。 着工してからは、1日毎に完成に向け変化して行く。 本当に1年間があっと言う間に過ぎたように思います。 分離発注は、私にとってもやるべき事が多く、特に銀行関係の事などは、途中で投げ出したくなるほど面倒ではありましたが、結果的にこの方法を選択して良かったと確信しています。 何より設計者の加藤さんが現場を統括するシステムは理に適っています。(加藤さんは本当に大変そうですが) その結果、シンプルで装りの無い理想的な「箱」が出来ました。 あとは生活に応じて住み手の私たちがどう使っていくか、変えていくか、ですね。 その後の、私が気が付かなかったような細かな手直しについても、率先してすぐに対応いただき、安心しております。 今後ともよろしくお願い申し上げます。