老舗の布団店の建替え・新築工事
建築概要
展示スペースから売場スペースを見る.天井を持ち上げ構造体を露出して空間に秩序と力強さを与えている.右手の戸は事務室入口.
秋田県秋田市土崎港中央三丁目
木造平屋建
143.67㎡ (43.37坪)
秋田市土崎港の中心部に位置する、創業100 年を超える老舗の布団店の建替え・新築工事です。旧店舗は昭和36 年築のRC2 階建てで、民間では県内でも最も古いRC 造のひとつだったそうです。
布団販売業の在り方も当時とは大きく様変わりし、現在のスタイルに合わせてコンパクトな木造平屋建ての店舗を計画しました。新店舗の延面積は143.67 ㎡(43.37 坪) で、エントランス、ワンルームの展示・売り場スペース、事務・水回りスペースで構成されます。プランニングは複雑ではありませんが、平屋の建築でありながらできるだけゆったりとした空間を確保するために、天井は梁上まで持ち上げて屋根勾配に沿う形状とし、さらに構造体を露出する効果として空間に秩序と力強さを与えています。
内部仕上げは、床のラフなオークフローリング、壁・天井のシナ合板張りなど、木質系の材料を多用し、力強さを覆うフィルターとして柔らかな印象も演出します。バス通りから、ほとんど引きのない状況で建つため、外部の色彩も暖色系の柔らかなものとし、下部の米スギ材や視線をコントロールするガラスブロックがファサードを印象付けます。
西側ファサード.交差点とバス通りに面する.暖色系の色彩計画とし、米スギ材や視線をコントロールするガラスブロックがファサードを印象付ける.エントランスは風除室サイドから.
売場スペースからレジカウンター方向を見る.売場床はオーク無垢フローリング.壁・天井はシナ合板張り.大断面集成材と合わせて全体に木質系の印象を与える.
開店後の店内-1.木質系の建築素材とファブリック商品との組み合わせで、店内は暖かな雰囲気に包まれている.
開店後の店内-2.
開店後の店内-3.
R状のレジカウンター.
カウンターと背面の家具.右手は事務室.
エントランスのガラブロック.視線を柔らかく遮り、通りの気配を内部に伝える.アプローチはサイドから.
トップサイドライトからの光が木製ルーバーを通して差し込む.
ファサード.
ファサード.通りを挟んで見る.