和みの空間を持った 機能的で暮らしやすい現代の和風の家
建築概要
秋田県秋田市
木造 2階建
夫婦+子供1人
137.46㎡(41.50坪)
既存の住宅に対して決定的な不満点は無いものの、子供も成長し、ライフスタイルや趣味も大きく変わり、その先の生活を見据えた増改築を希望されました。また、ご主人がグラフィックデザイン事務所を経営されていて、これを期に事務所も併設させたいという希望もお持ちでした。 コンセプトとして、『和みの空間を持った、機能的で暮らしやすい現代の和風の家(いわゆる和風住宅では無い。)』としました。
元々、あまり大きくもない敷地ですが、風致地区でもあり、さらに厳しい建蔽・容積率が設定されていました。 解体して新築するにしても、配置位置や方法で、既存住宅と劇的に変わる可能性も少なく、それであれば、全面解体する必要も無く、予算や工期を節約しつつ、廃棄物の減少にも役立つのではないかと考えました。
幸い、調査の結果、地盤・基礎・木材の状態とも悪くは無く、構造に関しては出来るだけ現行の建築基準法レベルまで引上げて、再利用することとしました。 既存住宅は、1階の家族スペースでさえ、居間・台所、和室と間仕切られており、特に冬はストーブの近くの、ごく狭い範囲内に活動が集中してしまうという状況でした。また、使用材料は、いわゆる建材だらけで全く味わいの無い空間が構成されていました。
そこで、今回の改修では出来るだけ家族スペースは間仕切を無くし、限られた空間を大きく使うように心がけました。 結果として、1階はユーティリティを除き、住宅と事務所、それぞれ一室の空間になりました。 暖房方式は、温水床暖房+温水パネル方式とし、高気密高断熱化と合わせて初めての冬も快適に過ごされているようです。
材料に関しても、乾式の建材と呼ばれるものは避け、出来るだけ自然素材を多く採用することで、小奇麗ではありませんが、職人さんの手の跡が多く残る仕事をしていただいたと思います。 また、照明計画にも注意を払い、素材感のある壁面を効果的に使い、安らぎのある空間を演出しました。
既存住宅.
改修 ファサード.
玄関.
階段.
居間.
玄関より居間を見る.
居間-1.
台所. 食器棚.
居間-2.
和室.
事務所.
洋室.
2階ホール.
手摺 ディテール.