ガレージのある海辺の週末住宅
建築概要
サンルームからバルコニーを見る. 日本海の夕暮れ.
秋田県由利本荘市
木造 2階建
夫婦+子供1人
147.47㎡(44.60坪)
海岸までは100数十メートルで、徒歩でサーフィンに行くことも可能です。 南側にオープン・エアのバルコニー、西側にセミ・クローズドのサンルームを持ち、どちらからもダイレクトに海を望むことができます。 西側サンルームは、屋内空間でありながら半屋外的なしつらえとし、内部仕上げ材も外部から連続する材料となっています。 1階はコンクリート打放しの、BOX状ガレージと個室があり、2階はリビングと、そこから連続したロフトのあるフリースペースとなっています。 非常に厳しい立地条件ですので、外部仕上げ材にも配慮し、フッ素鋼板の屋根、杉材(木材保護塗装ホワイト)とコンクリートの外壁とし、セキュリティも兼ね、小さな開口部を除いては、全て雨戸を設けています。
エントランス・バルコニー.
バルコニーからサンルームを見る.
コンクリート打ち放しBOXのガレージ.
南面ファサード.
オープンエアのバルコニー.
リビング・ダイニング. 奥にフリースペース.
アプローチ. 右手奥にエントランス.
光を抑えたエントランス・ホール.
ロフトのあるフリースペース.
キッチン.
洗面脱衣スペース.
バスルーム.
加藤さんとは2度目です。 初回は95年に自宅。次は06年にseaside house。 デザイン面で出した要望は「あまりモダンにしないこと、けどかっこ悪いのはダメ」でした。 都市的な先鋭が過ぎると気持ちが休まらないことがありますし、日常的に住宅と対峙したくはありませんでしたので。 結果としてミニマルなそぎ落としたフォルムでありながら人を突き放なすところがない良いデザインだと思います。 2度の経験で理解したのですが、施主と設計の打ち合わせは戦いの場でもあります。 お互い相手の手の内が分かっているだけになかなか勝負がつかない。 今回はこちらがルールを破り短納期を仕掛けましたので、加藤さんもきつかったと思います。 会うたびにお互いの頬がこけていき、軍配がどちらに上がったかは分かりませんが、圧縮された濃密な時間でいいものが出来たことは確かです。 ありがとうございました。 3度目があるかは分かりませんが、もしこの次作るとしたら、影を含みながらも外に向かって光を放つような、もっと開かれた住宅を作りたい。 けど、これって秋田を出なくてはダメですかね?