加藤一成建築設計事務所

リビングからダイニング方向を見る．正面にキッチン、左手にデッキ．正面奥はエントランスと水回り．

秋田市内で開発分譲されてた住宅地に建つ、ローコスト小住宅です。

限られた予算の中で、本当に必要なもの、不要なもの、後からでも施工可能なことをシビアに取捨選択し、なおありきたりなお仕着せの住宅よりも、自分たちらしい空間を求めるクライアントのための住宅です。

単体で高価な材料、高級な材料や特別なオーダー品等は一つも無く、ごく普通の施工者が通常簡単に入手可能な材料ばかりで施工されています。

子供はまだおらず、そのような部分は間仕切壁も建具もなく、大雑把な1 つの「スペース」として確保されています。

ローコストとは言え、断熱気密・構造強度の部分は通常グレードの住宅と全く同じ仕様であり、深夜電力による土壌蓄熱暖房を備えています。

西・北側の2 面が道路に面し「住宅の裏」の部分も他の分譲敷地からよく見えることから、ランダムな窓の配置で 「裏」の部分にも表情を持たせました。

南面ファサード．外壁は防火サイディング塗装板、デッキは杉材．
2階フリースペースと連続したルーフバルコニーを備える．

キッチンからダイニング・リビング方向を見る．

キッチン．デッキへの出入口．

ダイニングからリビング方向を見る．床はフローリング、壁・天井はラワン合板素地．

2階フリースペースから将来子供室スペースを見る．床面のルーバーから下階に光が落ちる．

玄関収納．建具の一面はミラー張りとしている．

フリースペース北側を見る．ランダムな開口が内部にも表れる．

南西側ファサード．限られた開口部．上部はルーフバルコニー．

北面ファサード．団地内通路に面するためランダムな開口部で表情を与えている．

加藤さんの設計事務所をネットで知ったのは、土地を購入して家造りを考え始めた時でした。
が、最初は設計事務所は敷居が高く感じ、とりあえずはホームメーカーを妻と巡りました。

間取りを営業の方が色々と提案してくれましたが、ピンと来る物がなく・・・
そのうちに「こういう間取りは自分でパソコンでパズルみたいに組み込んだら出来るのでは？？」と感じるようになりました。
妻と相談し、そちらの方は全てお断りを入れ加藤さんに話を聞いたのでした。

結果としては私たちにとっては大成功でした。
加藤さんには資金面で苦労をおかけしましたが、値段相当以上の家が出来たと思います。
間取りも要望どおり、おおらかな作りにしてもらい決して広くはない家ですが、デットスペースになる部分が無く家中をちゃんと使う事が出来ます。
小さな部屋などを作って、その片隅に足を運ばないという事が嫌だったので満足しています。

暖房として導入したサーマスラブですが、秋田の冬はエアコン等を併用すれば大丈夫だと思います。
これだけだと寒いとは思うのですが、冬に床を裸足で違和感が無いというのは満足です。

あとは、天気の良い日にウッドデッキやテラスでのんびりしてみたいですね。
春になったら、妻と外でのんびりというのが今の目標です。

今回は本当にありがとうございました。
また今度機会があれば、是非にと思っています。
最後に加藤さんに「楽しかったです。」と言った所、「面白かったですね。」と答えていただき本当にこの人に依頼して良かったと感じました。

加藤さん、渡部さん、施工に関わった数多くの方々の今後の多幸をお祈りしております。